認知症患者の資産管理

銀行や保険会社が高齢化で急増する認知症患者の資産管理に対応するための金融商品を開発しています。
高齢者の増加に伴う認知症患者の増加で、運用や相続とは違った面での金融機関の新たな市場になっていくと思います。
認知症になると、自分の生活さえも思うようにいかないことも多く、判断力を必要とする資産管理に関しては詐欺や物忘れからの不用意に同じ物を何度も購入してしまうなどの危険性もあります。

以前、親御さんが認知症になり家族が知らない間に保険を解約してしまっていて、入院した際に、いざ保険の請求をしようとした時には手遅れだったという知人の話を聞いたことがあります。
核家族化が進み、高齢者だけの世帯の場合、家族の目もなかなか行き届かないためにこういう事態に陥ることも十分に考えられます。

財務省の推計では、家計の金融資産1700兆円のうち、60歳以上の保有分は1000兆円を超すとのことです。高齢者の15%が認知症にかかっており、2025年には高齢者の5人に1人が認知症患者の時代になると予想されています。
認知症問題は、決して他人事ではないのです。
自分自身で対策を考えることも大切ですが、家族とどのようにしていくか話し合う機会を設けることが非常に大切になってくると思います。

認知症患者のためのサービス向上が必須

資産管理商品も解約制限付き信託、100万円以上を引き出す場合に代理人の同意が必要な仕組みの導入など財産保全を講じるような物が出てきていますが、まあまだ開発の余地が大いにあると思います。

金融先進国の英国では、認知症に対応する金融商品やサービスが充実しています。
暗証番号を忘れてもサインでお金を引き出せるキャッシュカードや家族と共同名義による口座管理などが英国にはあるそうです。
サインよりも印鑑という形式が浸透している日本においては、このようなキャッシュカードはなかなか難しいかもしれませんし、共同名義による口座管理は税法上どのような取り扱いになるのかも気になるところです。

また、生損保会社も認知症に特化した医療保険の発売や認知症患者の事故に対する賠償責任保険の導入などは反響が大きくなっています。

実際に自分自身が認知症になった場合、あらゆる手続きが自分では行えなくなってきます。
家族に自分がどのような対策を取っているか、またどのようにしていきたいかなどを伝えておくことが重要になってくると思います。
また、成年後見制度などの利用も必要になることも考えられます。
自分自身のためにも、そして家族のためにも認知症になる前にできることはしておきたいものです。

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